うろおぼえ立ち読み雑記

週間漫画雑誌等を立ち読みして、気になる作品についてのレビューなどをメインにしていますが、最近は買っているマンガのレビューの方が多いかな。マンガ以外の趣味の話もあります。

「虫と歌」市川春子・・・4編の読み切り短編集を購入

私事で更新が滞っていました。その間にもネタは尽きなかったのですが、あえて
書かねばならぬと思ったマンガネタは「虫と歌」市川春子氏のコミックスを無事、
購入出来た事であります。

「Amazonでもなんでも、ネット環境があるならば、ネットで購入すれば
いいじゃねぇか」などと思えば、直ぐにでも手に取る事ができたに違いないです。
でも、なんとなく「自分の足で回って書店巡りをして探してみたい!」という
アナログな思考で行動する事により、宝探し的ゲーム感覚で見つけた時の「出会い」
を得たいという気持ちになる事はありませんか?

「やっと見つけた!」という時に得る安堵感と小さくガッツポーズする時の高揚感は、
結構好きなんですね。それは、コミックス以外のモノでもそうです。
僕が釣りで使用するお気に入りのルアーはなぜか、あまり流通しなくなったり、在庫が
切れたらそれっきりとか、輸入代理店でも「いつ入手できるか判りません」というメール
をもらったりする事があります。それでも探し続けて、埃をかぶって薄汚れた商品を見て
発見した時には感激したりするものです。
(パッケージが半開きとか、値札が3重くらい貼られて、最安値になっていたりとかします)

虫と歌 市川春子作品集 (アフタヌーンKC)虫と歌 市川春子作品集 (アフタヌーンKC)
(2009/11/20)
市川 春子

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「虫と歌」を購入したのは、3月下旬くらいのこと。半年以上ぶりに立ち寄った
長町の西友にある紀伊国屋書店でした。久しぶりに行ってみれば、書棚とレジカウンター
のレイアウトが大幅に変更されていました。もともとは、西友にある文具店に立ち寄る
のが目的で、ステッドラーのミリペンを購入しました。ピグマは消しゴムをかけると
薄くなるので・・・っと、それよりも、自分の住んでいる周辺の書店では一向に見つからず、
重版も3~4回されているのに、どこにも無いのはどうにも納得できない。

もしかすると紀伊国屋にはあるかも?とは思いつつも、一部で話題にはなっていても、
やはりマイナーなのでしょうか、アフタヌーンはマイナーなのか?女神様が載っている
のに?ジャンプが幅を利かせるコミックス群の中、ひっそりと並ぶ講談社のアフタヌーンKC枠。
ヴィンランド・サガもちょっとあつかいが可哀想。

アンダーカレント  アフタヌーンKCDXアンダーカレント アフタヌーンKCDX
(2005/11/22)
豊田 徹也

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ここで嬉しいのは豊田徹也さんの「アンダーカレント」が平積みで複数冊あった事は
書いておこう。でも、ポップ無し、帯推薦文無しの状態でアレは売れるのだろうか。
仙台長町、紀伊国屋書店のコミックス担当の方、是非、購買意欲を高めるポップを書いてください。

「アレはいいものですから!!」

「アンダーカレット」もあんまり置いてないコミックスだったりするので、「虫と歌」は
あるかな~と探せば、棚差しで1冊のみ発見。物凄く寂しいところで見つけたので、
ガッツポーズよりも安堵からくるため息がでました。ようやく見つけた1冊。3版目
くらいかなと思っていたら、初版でしたね。だいたい、半年は書棚の隅っこで挟まって
いたのかな。

家に帰って自室で一読。短編読み切り4編、
「星の恋人」「ヴァイオライト」「日下兄妹」「虫と歌」の順。表題になっていた
「虫と歌」がアフタヌーン四季大賞作品。

「星の恋人」「ヴァイオライト」は連載時にはスルーしていた作品。従って、今回
まともに読んでみた。ああ・・・なんだか記憶の隅に、「このシーンは記憶にある」
というカットを数点見つけて、キッチリ、ストーリーを追って読むとなるほどと得心する。

人型だけれども人ではない人達が、人と関わり生きている話。「ヴァイオライト」は
雷のジレンマかな、結局、助けた少年を助ける事ができなかったようだ。初出の時は
なんだか理解できない絵に惑わされたけれど、今ならわかるなぁ。

「星の恋人」は植物の再生能力を、人に応用できないか・・・というところから始まって、
人のようだが、実は植物の性質を持った人間が・・・擬似家族?叔父と従兄弟と、叔父
の娘・・・え?どうやって伝えればいいか判らないな。叔父が研究者的なポジションに
いて、娘?と従兄弟の少年を観察して暮らしているとでもいうのか、よく判らない作品。
オレ以外の人ならもっとうまく説明できると思いますスイマセン。

「日下兄妹」は掲載時にも読みましたが、今回改めて読み再度感動。高校球児の日下君は
チームのエースだったが、肩を壊して野球を諦め、寮を遁走。世話になっている叔母さん
の古道具屋に身を寄せる。叔母さんは買い付けで店を留守にしている。売り物の箪笥の取手
をいじっていると、部品が取れて落ちた。ワッシャーみたいな輪の部品。

部品を拾おうとすると、部品が勝手に動いて逃げる。捕まえようとすると逃げる。少しずつ
部品を増やしながら、なんだか判らない形状をした部品になり、虫っぽくなり、人形っぽく
なり、人型へと成長?していくあいだに、日下君を訪ねてくる部員を交えながら、なぜかしら
言葉は無いのに交流してゆく。後々、学習能力を高めて言葉を解するようになる。

その人型に母親と一緒に死んだ妹の名前を付けて、ますます人のように成長してゆくヒナ。
ラスト直前、「何事!?」となり日下君は倒れてベッドの中。この病院のベッド上で、
部品に戻ったヒナが、日下君を介して付き添いの部員に託した最後の台詞に涙を流したのは、
掲載したのを読んだ時だったが、あらためてジンとくるラストに静かに拍手。

「虫の歌」は、人型というか見た目は人なんだけれど昆虫という実験体として生きる弟、妹
と暮らす兄が、何度も辛い別れを味わってきてもう沢山だ!と絶望する話。で、いいのかな。
弟が、自分は人ではなくて虫であり、実験体であり、17歳が寿命で死んでいく事を受け
入れてしまうラストには気持ちが揺らぐ。

4作品全てを総括すると、「愛がある」事を感じる。SF色よりも、個人的には
ファンタジー色が濃い作品群だと思う。多くの人達が性別を越えて読める作品だと思います。


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テーマ:マンガ - ジャンル:アニメ・コミック

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